無題


トドマツ茂る森には、
春が近づくこの日々の中でも、
冬であることを僕に感じさせる
深い静けさだったり、
ひんやりとした空気の流れだったりが
確かにあるように思います。

ですが、、一方でこうも思います。
度重なる強風で荒れた森の中には
枝や葉、倒木が散在し、融けた雪が氷となり
スノーシューの爪をガリッ、ガリッと鳴らします。
やはり春は近いのだろうか。

その姿を癒すかのように
うっすらと雪は包みこみ、
木洩れ日が優しく差しこんでいます。
それは僕らの心さえも
優しく包みこんでくれるような温かな風景。

縦一列にクマゲラの食痕が並んだ朽ち木。
それは、ただただそこに在るだけで、
題名なんて勿論ない一つの彫刻。
その為の理由はないのに僕を感動させます。

題名とか名前とか、
そういうものは人間がつけるものであって
本来は無いものなのでしょう。
何かを分類、識別、理解しようとする故に。

冬が過ぎて春がきて、夏、秋、また冬と
繰りかえして、繰りかえして、
この彫刻は朽ち果てて土になることでしょう。

題名など無く。
** I to U **BYつよし

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