苔むすアカエゾマツの森。巨石の上に張り付き立つ木々。まだ天上の世界は雪。
頭上から足下、神殿の柱のように並びたつ針葉樹の隙間から差しこむ光の熱さ、
青い空の彼方から、そびえる山を越え湧きたつ雲、怖さすら感じる美しい陰影。
地中から湧きだし、海の方向から山の方向へと流れる川を幾重にも折り重ねて、
それを辿ってはいけない、その選択の先には湖沼も帰路(海)もないかもしれない。
かつての火山活動の影響で複雑さと平坦が混在し地形図すらあてにならない森。
まるで知床の森の神から試されるような場面が続き、そうして扉は開かれます。
この難しさが、つい「聖域」や「神域」と表現をしたくさせるのでしょうか。
僕らが想い描く神々の住むところとは?その疑問に何か通じるものもあります。
湧きだして川となり、その川は湖になって、そして、消えます。
その青さは何故なのでしょうか。僕にも正直に言えばわかりません。
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