観光地の一場面


人間慣れして道路脇にもやって来るキタキツネ。(写真左、ガードレール下)
それを写真に撮ろうと笑顔で近づいていく観光客。(写真中央)
その先のカーブで車にひかれて横たわるキタキツネ。(写真中央やや奥)

ひかれたキタキツネは、観光シーズン真っ只中の時期に
おそらく餌付けをされて、頻繁に道路に来ていた数頭の一頭でしょう。
まったく車や人に対しての警戒心がなく、可愛い!と車を停めれば
若いキツネなら...むしろ小走りで車に近寄って来たりしていました。
そんな習慣を身につけていた事も原因となって、
不用意に道路の真ん中を歩き、こうして命を失ったのです。

次々とカーブを曲がって、"このキツネ"を避けて通っていく
レンタカーや観光バスですが、その先に歩いている別のキツネを見つけて
ほぼ全てが停車して嬉しそうに楽しそうに写真を撮っていきます。
観光バスの中から聞こえもれてくるアナウンスも「ラッキーですね!」と
僕でもたしかに気をつかう部分ですが、運転手さんやバスガイドさんが
機転を利かせて、車にひかれていたキツネはお客様に見せないようにしたようです。

知床の大自然、手つかずの自然、多くの野生動物、身近にみられる動物、
ここは『自然の中の観光地』、または『観光地の中の自然』、
それらは同じようでな意味合いのようで、全く違う言葉だと僕は思います。
ただ、それは観光に訪れるお客様には、それほど重要な事ではないです。
野生動物に餌付けをしない、ゴミを捨てない、植生を壊さない、などなど、
知床の自然を楽しむための最低限のマナーは守って頂く必要はありますが。
『観光地の中の自然』にしない事、それは知床の自然に生かされている
僕らのような人間たちが考えていかなくてはならない部分に思います。
(今ある自然を守り、後世に残し伝えていく、その為にある観光という認識で。)

この光景。






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