降りしきる雪。エゾシカ。

お昼過ぎまでは降るのも雨であった今日の知床ですが、

知床自然センターに着いてみると急にそれは霙に変わり、、

やや驚きながら10分もすると雪と呼べる状態になっていきました。

湿った雪はウェアにつくと...すぐに融けて水滴に触れると冷たく、

激しくなっていく降りっぷりに、気がつくとびしょ濡れでした。

その中でも平然と草を食んでいるエゾシカの姿があり、どこか美しく。

トドマツの葉に積もっていく雪もシャーベット状の質感。

このまま降り積もっていくと重さに枝が下がってくるのでしょう。

これらも冬めいた景観に思い、移っていく季節にしみじみと浸ります。

木々を眺めながら歩いていくと、トドマツのむこうに...

ぬ~~っと、大きな角を揺らしながら雄のエゾシカが現れました。

身体に雪をまといながら、その何事にも(降りしきる雪にも)動じない

そんな佇まいには「強靭」という言葉が頭にうかんでくるのでした。

また、森や草原も厚く雪に覆われていくこれからの日々に体力を失い

春先には餓死をしてしまったシカの死骸を見つけることもありますが、

自分は生き延びていくのだという自信と覚悟のようなものすら感じました。