知床五湖に差す陽が淡く。

秋の清々しい空気。今日の午後からの知床五湖の散策は天候にも恵まれて、

はじめは知床連山の山頂部を隠していた雲も二湖に着く頃にはとれました。

また、これだけ湖面が穏やかなことも珍しいと思えるような鮮明な水鏡、

雪をまとった晩秋から初冬を想わせる山々の姿を光が淡く浮かばせています。

(※写真一枚目・上は一湖の展望地からの風景です。)

地上遊歩道をぬけて高架木道の湖畔展望台では僕らの背後の陽光に照らされて、

深く陰影を刻まれた風景が、とくに湖面に映りこんだ知床連山にありました。

そこには青かった空も深くなっていって、夜を感じさせる色も見えます。

このような風景も素晴らしかったですが、湖面に浮かぶ野鳥もいました。

三湖には今年もオオバンがやって来ています。先月から観察していましたが、

たしか昨年もこうした時期にだけいたので、どこかに渡る途中なのでしょう。

そして、一湖で眺めていると、普段はあまり聞かない鳴き声をしたカモが。

その声の方向を双眼鏡で探してみると、おそらくホシハジロの雌かと思います。

頻繁に潜水しては水草の茎なのか緑色のものをくわえて上がってきました。

不思議なのは...このカモに連れられているように見えたカイツブリの幼鳥。

たまたま、そのように見えただけなのかもしれないですが種を超えた母性とか?

帰り道のプユニ岬では、赤く真ん丸な夕陽が綺麗でした。

薄い雲があったり空気が霞んでいた事が影響しているのでしょう。

強い光の夕陽なら海面に光の道をつくりますが、滲むように染めていました。

本日のお客様にも喜んで頂けて、僕自身も今日の天気は嬉しかったです。


追記:知床でも今日の空気が霞んでいたのは、夕方のニュースにもなっていましたが、

中国東北部付近から北海道に流れこんでいたという煙(PM2.5)の影響なのかもしれません。




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つよし