ヒグマも、こう見てる?

夏季シーズンもほぼ終わり、今日は知床五湖登録引率者での研修会でした。

午前中には実地踏査として、野生動物たちが知床五湖の園地内を移動する際に

そのルートとして使っている可能性がある場所を自分たちも歩いてみることで、

その各ポイントからの遊歩道・展望地の見え方や散策者の発する声や音などが

どれほど聞こえているものなのか、その時にどのような行動が想定されるのか、

また、例年や今年の傾向としてヒグマの目撃回数が多い場所には何があるのか、

そうした状況を確認することでリスク回避技術の向上を目指す研修をしました。

写真一枚目は今年も時期によって何度かヒグマの目撃のあった展望地の対岸、

こうして人間の動向を確認しながら移動していったのかもしれないですね。

勿論、通常は遊歩道から外れることは禁止されていますが(緊急時を除いて)、

一部の場所では森の中に入って野生動物の選択する可能性が高いルートを

自分たちで予想し確認をする作業もありました。なかなかに大変ですが。

遊歩道から声をだしてもらって、どの程度こちらに聞こえるかも試します。

ちょっと楽しそうにしていますが、気持ちは真面目に、あくまで研修です。

こうした湿原でもヒグマはズブズブ浸かりながら歩いているのでしょうね。

ミズバショウの群生地では6月~7月にかけて目撃回数が多くなる傾向です。

森の奥から...こう見ているのでしょうか?

人がいるからココでちょっと待ってみよう、少し避けて行こうとか、

個体や状況として人間との遭遇を避けようとする事もあるでしょうから、

僕らは仕事柄もありヒグマとの遭遇回数は他の方より多いのでしょうが、

きっと実際に目撃や遭遇をするよりも多く、気がつかず(避けてもらって)

彼らの近くを通過しているのだろうとも考える経験でもありました。

まずは相手を想い、その生態や行動を知って、自分の行動にも役立てる、

知識だけでなく体験をすることで本当の意味で理解というのでしょうね。




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つよし


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