森の散策をした帰り道に日中には珍しく
枝にとまって休んでいるシマフクロウがいました。
厳冬の空気の束の間に、きっと日差しが温かいのでしょう。
昨日から今朝にかけて降った雪が、
まだ枝についていますが、その上に冷たがる様子もなく
体長が70cm(翼開長180cm)という大きな野鳥がいました。
かつてはコタンコロカムイ(一般的には村の守り神の意味)
とも呼ばれアイヌの方々が畏敬の念をもって接していた
野生動物の一つですが、その後の生息環境の変化によって
現在は北海道での生息数も140羽といわれています。
ただ、この数も人間による根気強い保護活動の結果に
やや増えてきた近年の数で、これからも続けていく必要があります。
もちろん、それが全てではないですが、
シマフクロウやヒグマといった存在は知床でも
自然の豊かさを象徴し、生態系の複雑さを体現する、
北海道内の各地域の自然度を測る指標かもしれません。
居眠りをしていているシマフクロウ【動画】。
これだって、100年以上前には各地にあったはずの
民話にも伝わっていたような、今は古(いにしえ)の風景。
こうして偶然とはいえ、立ち入ってしまった事も
彼らにとっては悪い影響を及ぼしてしまうかもしれなく
希少な生物に会いたい!と興味本位で近づくことは論外ですが、
自然保護の為や、環境教育の為の観察といっても、
その方法次第では決して良いとは言えないのかもしれません。
人間と野生動物の距離感とは...難しいですね。
ただ、僕は彼らを大切にしたいと心底思います。
※観察場所については公表いたしません。
フクロウの仲間では世界でも最大クラスの大きさがありますが、
近年の環境の変化により大きく数を減らした野鳥です。
このように見かけることもあるかもしれませんが、
どうか大勢でおしよせたり、近づいたり、騒いだりせず、
遠くから静かに見守って頂けますと幸いです。
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