秋色に映しだす。冬をそえて。

吹く風、むきだしの頬に初冬の寒さを感じた昨日でしたが、

今日は風もやんで森や湖に穏やかな静寂が戻っていました。

歩んだ知床五湖では、四湖と三湖の間の沼(水溜り)にも水鏡の色彩。

例年ならば消えてしまう水が、今年は夏の雨によって存在しています。

やや遅く経過していく黄葉と紅葉には緑も目立ちますね。

「知床五湖の5つの湖で、どの湖が好きか?」意見は分かれるところ、

やはり...一番大きな「二湖」がお客様の人気も高いように思えますが、

僕は「四湖」が好きです。とくに秋の色彩に彩られる頃は最高です!

今日ならクッキリと湖面に映った森と山に、山頂部の雪の白さまで。

薄曇りであったので、全体的に暗い印象の写真になっていますが、

この水鏡の鮮明さはわかるでしょうか。ピタッと時間が止まったように

静寂の中で、今ある世界を”そのまま”映しだしているようでした。

すーーーーーっと、水鳥がやって来ては...そこに波紋をたてて、

その瞬間、まるで止まったかのような時間を動かしていきました。


また、粉砂糖をふりかけたような知床連山は、茶色と白のバランスが、

ガトーショコラのような、季節の”甘さ”と”ほろ苦さ”を感じさせます。

(葉が散ってしまって茶色く見える山々は、たしかにビターな気持ち。)