ある季節の残像

「よく今年の台風や大雨、強風や降雪にも負けず残ったな...」と思います。

森を歩いていると、トドマツの幹にコエゾゼミの抜け殻がポツンと。


夏、7月から8月の初め頃なら実際に羽化をしている姿もあり、

賑やかな鳴き声を聞きながら自然観察ツアーで半日も散策すれば、

それこそ数え切れないくらいの抜け殻があった気がします。


秋、彼らの声もかき消すくらい...降り続く雨や次々に上陸した台風の後、

今は幻だったように姿も抜け殻も吹き飛ばされて消えています。

落ち葉に隠されながら数え切れないくらいのドングリはありますが。


写真(上)、ふと思いだしました。以前のブログで紹介したトドマツ

たしか...それと同じ木の抜け殻でなかったかと。(抜け殻自体は違うはず。)

あれから季節は巡っていき、それでも変わらず残る木と抜け殻。

それを想うと不思議な感覚でした。黄葉もあって、尚の事。


そして、考えてしまいます。ちょっとの風でも飛んでしまいそうなのに、

偶然とは運命なのかと。あるいは、運命なんて偶然でしかないのだろうかと。