生活の痕跡

引越しなど、何の家具もなく壁を新しくした部屋に生活感や匂いがないように、

緑はトドマツばかりで葉のない冬の森は、それに近いのかもしれません。

それでも、散策中に野鳥、エゾシカやキタキツネが姿を見せることもあり、

そんな瞬間は心細さや寂しさを忘れるような温かい気持ちにもなります。

ただ、必ずしも野鳥や野生動物に会えるわけでもなく...そんな日もありますね。


静まりかえった森に耳を澄ませて、冷え切った空気に肌をさらして、

微かに匂いを探しながら、風に動いた枝の影すら目で追います。

そうして見つけたものには、より嬉しさも倍増して感じることも多いです。

トドマツの幹にクマゲラ(キツツキ)の食痕【写真1枚目】がありました。

見た目にも新しそうで、その痕に鼻を近づければ木の匂い。

”今”を生きる、そんな生活を感じさせてくれるのでした。

別のトドマツの幹には大きな爪痕があります。【写真2枚目】

これも新しそうではありますが昨年(2016年)のものでしょう。

この木にはヤマブドウの蔓が巻いていて、それを目当てに登った本人は

”今”は...きっと冬眠中のはず。同じ森のどこかで今日も生活は続きます。




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つよし


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