12月も中旬になって、知床の川を遡上しているサケの数も
時期的に少なくっており、見る姿もかなり疎らになってきました。
凍てつく川の中を泳いでいる姿よりも、息絶えている姿の方が多く、
覗きこめば”ちから”なく水流に揺れているサケの目には光はなくて、
無事に産卵を終えることが出来たのかどうかは推測するしかないです。
また、こうした河口の付近で周囲を見渡せば、
集結しているワシやカモメ、カラスたちの多さに驚くことでしょう。
彼らにとっても、こうした狩りをするまでもなく得ることが出来る
サケの死骸はこれからを生きるのに貴重な食料になっているのです。
雪融けの季節にも、雪の下や川の縁から意図せず見つけた死骸は
長い冬を越えてきた野鳥や野生動物にも、疲れた身体を癒すような
ごくごく束の間の贅沢を与えてくれるのだと想像します。
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