イニシエ ノ モリ.

今日は友人たちと知床の奥の奥にあるような森と

その先の3つの湖を目指してトレッキングに行ってきました。

毎年のように何度か訪れることがある場所ですが難易度が高くて、

なかなか思うようには進めない事もかえって楽しんでいるように思います。

はじめは知床の他の森にも多い風景のトドマツの茂る森なのですが、

奥になるとアカエゾマツが主体となり苔むした世界に変わっていきます。

できるだけ踏まないようにしたいのですが一面が分厚い苔に覆われており、

その下は、おそらくは近くの山がかつて噴火した時の岩石が埋まります。

その光景は、”無垢”や”純粋”といった言葉が合うような美しさもありました。

一つ目の湖は写真1枚目のアカエゾマツの森の手前で巡りあいました。

例年に比べるとかなり水量は少ないです。おかげでココまで降りられましたが。

やや新緑の経過が遅く感じられますが、ちょうど桜が開花していました。

ちかくの湿原では幾つも穴が掘られてミズバショウが荒らされていました。

これはヒグマによって根茎が食べられていたのでしょう。数株だけつまみ食い?

今日はヒグマとの遭遇はなかったですが、糞などの痕跡は幾つもありました。

二つ目の湖は宝石のサファイアのごとく、その青の深さが格別です!

雪融け水と湧水によってできており夏頃には川になっているはずです。

その頃、ここは川がある意味で逆流しているように見えるという、

仲間内では昔から有名で、僕らも最初(当時)はその川を見に来たものです。

そして、三つ目の湖を目指す僕らですが、途中からは雪上になりました。

また、ハイマツやダケカンバ等に遮られて...かなりの苦労がありました。

・・・とくに行きよりも、帰り道が。。。今になってみれば楽しかったですが。

どうにか湖に着きましたが、いつもとは違う場所から出てしまいました。

ハイマツを掻き分けながら見つけた瞬間は本当に嬉しかったですが、

なんか山の近さや角度がいつもと違うようにも思ったりして、、

もしかしたら新しい湖だったのではないかと考える僕ですが。

かなり大変な森歩き(山歩き?)になりましたが、様々な草花との出会いも。

最近の散策でも多い種類ですが、桜色をしたエゾエンゴサクがありました。

たしかに、色のバリエーションが豊富な花ではありますが、

青紫、青、空色、白、赤紫、青系統の色に感じられるはずで、

これは赤紫よりも、もっと赤っぽさが際立っていたように思います。

花の種類としては決して珍しいものではないですが、何となく嬉しいですね。


深く知床の自然を感じられて、とても充実した一日になりました。




***** 自然ガイド 知床ころぽっくる *****

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つよし